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Overview

制御技術は,ディジタル通信のもとでAI技術を取り入れることで新たな段階に進化しつつあります.本研究室は,”進化する自動化システム”の創出を目指します.

研究目的:制御技術を基本としたハイブリッドシステムとしての各種エネルギー・産業プロセスの最適システム構築・評価手法に関する理論構築およびセンサ複合による自己標定技術の開発手法の研究を推進します.
研究対象:エネルギーシステム.産業用プロセスデバイス・プラント,そして自律移動に係わるセンサアプリケーション.

(1) エネルギーシステムにおける最適(計画・運用・制御)設計問題
Optimal Operational Planning and Design of Energy Systems

エネルギーシステムを合理的に設計するためには,構成要素の高性能化だけでは不十分で,システム化の技術を取り込んだ設計論が必要です.本研究では,複雑なエネルギーシステムを有効に利用するための,需要プロファイルとの整合性や,自然エネルギーの不確定性を取り込んだ,運用・制御システム構築のための基礎研究と,具体的なシステム評価を行っています.
現在は,不確定な需要プロファイルの予測手法の開発とローカル制御成績に対する影響度評価に取り組んでいます.
また,時間領域を延長した,長期の運用計画を元に,システムの経時性能低下や新技術の開発インパクトを盛り込んだ,合理的なシステム更新計画問題の開発,評価を行っています.

家庭用コージェネレーションシステムの評価
Evaluation of Micro-CHPs for Residential Use

リニューアルエンジニアリング
Renewal Engineering of Energy Systems

(2) 高効率ボトミングサイクルの実証・研究 (Advanced Co-Generation System: ACGS)
Advanced Cogeneration System with Ammonia-Water Mixture(AWM) CHP at Bottoming

吸収サイクルを基盤に,排熱駆動熱機関の理論的評価手法の研究を元に,各種用途に応じた排熱回収システムの設計ツールを開発しています.

AWMタービンシステムとアンモニア吸収冷凍機のハイブリッド化に関する研究
Hybrid CHP: Hybrid Configuration of Kalina Cycle and Ammonia Absorption Refrigerator

小型・低温熱源駆動可能なアンモニア吸収式ヒートポンプサイクルの開発
Analysis & Development of Ammonia-Absorption Chiller/Heat Pump

(3) 産業用バス(Fieldbus)を用いたスマートプラントの研究:
産業用 オープンネットワーク・ラボ ラトリー(IONL) のもとで,FieldComm Group(TM) Section, IO-Link Section, FDT sectionの3セクション体制で,製造(生産)システムのITとOTのミッシングリンクをつなぐ,マネジメントシステムの設計論を追求します.

現在,SCADA(Supervisory Control And Data Acquisition)によるプロセス制御システムの管理が一般的に成り,末端のデバイス同士もフィールドバスによるディジタル双方向通信がデファクトで採用されます.これにより,末端のデバイスの詳細な状態がオンラインで取得できる状況にあり,プラントのスマート化は,デバイスのインテリジェント化によって推し進められています.IONLでは,個別デバイスの開発,国内技術者へのフィールドバス技術に対する教育活動も含めた新規技術の啓蒙活動を行っています.
【18P13】スマートプラントの制御・管理に関する研究

(5) 屋外環境下での高精度センシングおよび自律移動技術に関する研究
High-Precision SLAM for Autonomous Mobile System in Outdoor Environment

屋外環境下で動作する自律システムの開発,および,屋外3次元環境の高密度取得とデータベースへの複合を通じ,3次元電子地図自動生成のための基盤研究を並行して行っています.エネルギー情報を付加した,高精度3次元位置データを収集するドローンなどをNEDO事業として2018年度から開始しました.

(6) 月・惑星探査のための基盤技術の研究

理工総研のプロジェクト研究【19P51】として,2019年10月から開始.

月・惑星探査に利用する各種センシングシステムや,月表面探査,開発に必要な技術を研究します.


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